大浜港で水揚げされた海産物や塩を、信州に向けて運んだ大浜街道。
一帯は、味噌やたまり、酒、みりんなどの醸造業も大変盛んな地域でした。
人や物が盛んに行き交う往時の街道を思い浮かべながら歩きました。
鎌倉時代に開かれたとされる大浜街道は、碧南市の大浜から、岡崎、豊田を経由して信州に塩や海産物を運ぶ重要な街道だった。明治時代になると、名古屋、鳴海へのルートも整備された。
江戸時代には、この辺り一帯で、しょう油や味噌、酒、みりんなどの醸造業や瓦業などの産業が発展。それらを江戸へ船で運ぶ海運業が栄え、大浜は、海・川・陸の街道の物流拠点として、人や物、富や情報の集まる豊かな土地となった。
現在も、大浜寺町には立派な構えの寺社が並び、黒板塀の土蔵や屋敷、路地などの古いたたずまいが残っている。
1. 大浜漁港(おおはまぎょこう)
古くから海運や漁業で栄えた海の玄関。本能寺の変の際、必死の思いで伊賀越えを終えた徳川家康が家臣とともに漂着し、岡崎に逃れたのだとか。今もたくさんの漁船が港につながれ、ノスタルジックな景色を見せてくれます。 |
2. 西方寺(さいほうじ)
真宗大谷派の寺。立派な太鼓堂は、明治時代に校舎として使われ、碧南の学校教育発祥の地。 初めて宗教哲学を説いた明治時代の仏教者・清澤満之(きよざわ・まんし)が終焉を迎えたこの寺には、記念館が併設されています。書院などもじっくりと見学することができます。
・清澤満之記念館 開館時間:10:00~16:30 |
3.九重みりん時代館・九重味淋大蔵(ここのえみりんじだいかん・ここのえみりんおおくら)
みりん業界最古の歴史を誇る九重味淋。九重みりん時代館には、安永元年(1772年)創業以来の味淋醸造に関する道具類や古文書類を展示。大蔵(国の登録文化財)は、今も醸造蔵として現役です。黒板の壁が見事。
開館時間:10:00~16:00 休館日:土・日・祝日・年末年始 |
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(上:時代館、下:味淋大蔵) |
4. 松江の渡し常夜灯(まつえのわたしじょうやとう)
衣が浦を挟む三河と尾張の間には多くの渡し船があり、松江の渡しは衣浦大橋が開通した昭和31年(1956年)まで利用された。今では渡船場の跡形もなく、街道から渡船場に下る目印となったこの常夜灯が残るのみです。 |
衣浦港を一望できる30mの観覧車やコースター、エアファイターなど楽しい遊具がいっぱいの公営遊園地。乗物や遊具が1回100円程度の低料金で利用できるので、家族連れに大人気。週末は大いににぎわいます。
休業日:月(祝日の場合は翌日)・年末・元日 |
ウォーキングをもっと楽しみたい方のために、“+α”のコースをご紹介します。
ゴール地点の北新川駅からさらに北上し、浜地蔵堂、衣浦観音を経由して三河高浜駅をゴールにしますと、約5.8kmのコースが約11kmのコースになります。
地図中、青色の線と青のポイントで表示させています。
浜地蔵堂(はまじぞうどう)
ご本尊の石の地蔵は、平安時代後期に海底で光っていたところを引き上げられたといわれています。ずっと漁師や船頭など海で働く人々の守り神として厚く信仰されており、毎年8月13日の地蔵盆にご開帳があります。 |
衣浦観音(きぬうらかんのん)
高台にある観音寺に立つ高さ8mの観音像。昭和34年(1959年)に、高浜の鬼瓦師・浅井長之助氏によって作られ、陶製の観音像としては日本一の大きさです。台座の十二支や、お堂壁面の十二神将なども見事。 |